ぼくの罪

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*** - なぁ、楓。  なに? - お前、俺といて楽しいの?  うん。 - 叔母さんの所へ行ったほうが幸せになれるぞ。  いやだよ。ぼくは兄ちゃんといたいもん。 - どうして。  どうしてって、だってぼくの家族は兄ちゃんだけだから。 - それだけ?  それだけ。 - …。  それだけだよ。 - …じゃあ、お前が飽きるまではいろよ。  え? - そのかわり、二度とあんな理由で勝手に離れようとはするな。  でも…。 - 楓は何も悪くない。  …。 - 悪くないから。  …うん。 ---  眠れ、眠れ、白い世界。  お願いだから、ぼくの罪を真っ白な雪で覆い隠して。  お願いだから、ぼくを兄ちゃんのそばにいさせて。  お願い……、パパ、ママ…。
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