(奇妙な)穴の解禁

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 その小道は、少し行った辺りから石段になっていた。  途中には少しカーブがあり、やがて本殿を小さくしたような建物が見えてきた。 「思ったほどキツクなかったな‥‥」  キモトが最後の石段を登り終えると、ちょっとした広場があり、その向こうに奥の院が在った。  正面の扉はすでに開いていて、賽銭箱はその横に設置されている。  扉の奥は、ここからでは良く判らなかった。  当然キモトは、その扉の前まで進んだ。  とりあえず賽銭(さいせん)を入れてから、 「失礼しますよ‥‥」  まるで魔物でも居そうな、薄暗い穴の中へと進んだ。
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