(奇妙な)穴の解禁

11/17
前へ
/17ページ
次へ
 すると不思議に思った町衆が、火の見やぐらに昇ってきた。  黒トンボは一旦、その陰に隠れてから、低空飛行で火の見やぐらを離れた。  その頃、町衆から連絡を受けた火消し隊が出動して来た。  黒トンボは、例の山へと戻って行った。 「このトンボは、あの火事が起きる事を知っていたのかも‥‥。だからオレを、この時代に連れてきたとしたら‥‥?」  黒トンボは、どんどん飛び出してきた山へと戻って行った。  キモトは、見納めとなる江戸の街に対して、振り向きながらウィンクした。  黒トンボは、さっきの縦穴から中に入った。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加