(奇妙な)穴の解禁

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 キモトは一瞬、迷った。しかし、フリーライターの好奇心が足を向けさせた。  スマホを取り出してライトをつけた時、一匹の黒トンボが傍を通って、その通路の奥へと飛び去って行った。 「ん? なんで、こんな所にトンボが‥‥」  その瞬間、空気感が変わったような気がした。  しばらく行くと、かなり広い場所が見えてきた。  そして、さらに足をすすめた時、キモトは思わず足を止めた。  広場の中央に、巨大な黒トンボがいたのだ。 「黒トンボは〝神様トンボ〞とも言うな‥‥」  すると右の耳に、 『乗れ‥‥乗れ‥‥』 「えっ、この黒トンボに乗るの?」  キモトは、とりあえず巨大な黒トンボの背中に乗った。
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