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『前はお前んち転がり込むつもりだったけど、二人だとちょっと手狭だろ』
「え、あの、ちょっと長瀬……?」
『目星つけたら物件情報送るから。お前も時間あったら探しといて。あと荷造りな』
「ちょ、ちょっと待って!」
勝手に話を進める長瀬を大声で遮る。
長瀬は『あ?』なんて機嫌悪そうな顔をしているけれど、気にせずに言う。
「急に引越しって何!?」
『別に急じゃないだろ』
「いや急でしょ!? 何でそんな話になったの!?」
『だから一緒に住むんだよ、今度こそ』
「え!?」
当然のように言い出した長瀬を、私は慌てて止める。
「そ、それはだってちょっと待ってって……」
『待ってたらこうなっただろ』
「ううっ……」
くっ……痛いところを的確に突いてくる……! 容赦ない……!
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