Remote ***【溺れる獣と甘い罠】番外編(4)

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  切実さを帯びた声、そして私を見つめるその瞳に……勝てるわけがなかった。 「……うん、そうだね」 長瀬が限界だと言うのなら、そうなんだろう。 それほどまでに想っていてくれることを、もう疑ったりはしない。 「私も探してみる。どんな部屋がいいかな」 少しだけ照れくさいけれど、そんな風に答えると、長瀬はふっと和らいだ笑みを見せてくれた。 『設備なんかの条件もすり合わせないとな』 「確かに。家電もどっちの使うとか、新しく買うとか決めなきゃ」 『あと、空間のイメージとかな』 「あ、いいね。理想は高く!」 拳を握りしめてそんなことを言えば、長瀬は『ふはっ』と笑った。 気が抜けた笑顔に、私の心もほぐれていく。 .
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