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付き合ってからというもの、長瀬の方が先に気持ちを声にしてくれるから、いつも甘えてしまうけど。
私だって、離れている間……寂しいと思ったのは一度や二度じゃない。
二人でゆっくり食事とお酒を楽しんで、何でもないことを話していた夜が、恋しくて。
自分一人で好きに暮らせる今の生活に、不満があるわけじゃない。
でもやっぱり、ふとした瞬間に、ここにいない長瀬を想ってしまう。
……私の方も、いい加減、限界だったのかもしれないな。
そんなことを考えながら、想像する。
長瀬と、一緒に暮らすのなら……。
「……二人でゆっくり晩酌できる部屋がいいな」
今、とても欲している時間を満喫できるような空間が、私たちにはぴったりだと思うんだ。
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