Remote ***【溺れる獣と甘い罠】番外編(4)

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  『そういや、昔は断られたな』 「え? 何が?」 『お前んちに住んでいいかって、前に聞いただろ』 言われてみれば、そんなこともあったような気がする。 確か、何とも言えない曖昧な関係の頃だと思う。 私の反応を見て、長瀬はどこか面白がるような顔をして質問してきた。 『お前、そのときなんて答えたか覚えてるか?』 「え? うーん、はっきり断ったのは覚えてるんだけど……」 『「絶ッ対に、嫌」』 「へ?」 思いっきり顔をしかめた彼は、さらに続ける。 『「ホントに嫌。本気で嫌。……あーもう、面倒くさいなぁ。早く帰ってよ、酔っ払い」』 明らかなモノマネをされて、ひくっ、と、頬が引きつるのを感じる。 ……ああ、言った、なあ。うん、言った。確かに言ったわ。 しかも今長瀬が再現している通りに、全力で顔をしかめて……。 .
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