Remote ***【溺れる獣と甘い罠】番外編(4)

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  「お待たせ」 『ん』 よく見れば、長瀬の手元のワイングラスはなみなみと赤ワインが注がれている。 それ……昔、品がないって言われた気がするんだけど……? まあ、家で一人飲みだしね。 ちびちび注ぐの面倒な日もあるか。 そう一人で納得して、ハイボールを口にした。 うん、ほんのりレモンがいい感じ。満足して味わっていると。 『……ミオ』 「ん?」 『かわいい』 「は!?」 ハイボールを噴き出さなかった私を褒めて欲しい。 突然、何を言い出すんだこの男。 『ふはっ……』 思わず睨みつけるように見た長瀬は、何がツボに入ったのか楽しげに笑っている。 その少し甘やかな雰囲気といい、緩んで見える表情といい、もしかして…… .
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