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『幸せすぎて怖いって、こういうことなんだろうな』
「え、何、急に……」
突然の悟り?に対応できない。
ふと見た長瀬の手元のワインは、3分の2がなくなっている。
……え?
このリモート飲みが始まってから、3回くらいは空になってるはずなんだけど……?
じいっと長瀬を見つめてみる。
髪がラフな以外、相変わらず整った顔をしていて羨ましいくらいではあるんだけど……目が少しとろんとして見えなくも、ない。
これって、やっぱり。
……長瀬、ちょっと酔ってる……?
めちゃくちゃ珍しい。
確かに先に始めていたとは言っていたけれど……もしや、私が思っていた以上にお酒が進んだ状態だったんだろうか?
がぶ飲みしている様子はなかったのに、なぜボトル半分ほどの量を飲み干しているのか。
私が気づかなかっただけなんだろうか。
ずっと画面越しにいたのに? それはそれで怖い。
そろそろ切り上げたほうがいいだろうかと、少し不安になり始めた私に、長瀬は言う。
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