Remote ***【溺れる獣と甘い罠】番外編(4)

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  『だから、とっとと同棲してりゃよかったんだよ』 「うっ……」 それを言われると、辛い。 私は思わず目をそらしてしまった。 例の感染症で世の中が変わってしまったあおりは、私と長瀬の間にもあったのだ。 ちょうど長瀬が私の家族に会ってくれて、長瀬の両親にもご挨拶を済ませて、いよいよ……というタイミングで、緊急事態宣言が出て。 社内調整は慌ただしいながらもサクサク進み、あっという間に全社員がリモートワークに移行して。 仕事も、進行中だった案件が中止になってしまったり、新規の予定も不透明になったりはしたけれど、幸いそれは長く続くこともなく。 通常業務を、これまでとほとんど同じように自宅で行う状況にもどんどん慣れていって。 そうして、あれよあれよと言う間に、数ヶ月が経ってしまっていた。 「だって、こんなに長く……会えなくなるなんて、思ってなかったから」 『俺だってそうだよ』 「そうだよね……」 『こうなるってわかってたら、強引にそっちに転がり込んでただろーし』 「え!?」 それはそれでちょっとどうかな……!? 思わず否定的な声が出てしまったけれど、それも仕方ないと思う。 .
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