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ああもう、恥ずかしい。
恥ずかしくて死にそう。
でも。
嘘じゃ、ないから。
画面越しだからという理由で、つい素直になってしまった。
会いたい。
会って、触れたい。
ぎゅっと抱きしめあって、体全部で長瀬の体温を感じたい。
はしたなくもそう思ってしまうのは、長瀬に落ちてしまったからだ。
照れ隠しにビールを飲み干し、少しだけ拗ねたような気分で画面をちらっと見る、と。
はあー、と大きな大きなため息が聞こえた。
『ああもう……お前はほんっと……』
「……何?」
頭を抱えた長瀬の顔が、不意に、あの獣の目に変わった。
『ミオ、今すぐ抱きたい』
「っ!?」
ぐっ、と息を飲んだ私に、畳み掛けるように長瀬は続ける。
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