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『抱きしめてキスしてとろけさせて』
「なっ、何言って……!」
『お前の全部に触れて、愛したい』
「っ……!」
そんな、ストレートすぎる欲望を言葉にされたら。
赤面どころじゃ済まなくなってる気がする。
けど、長瀬の色を帯びた瞳から、目が離せなくなるのは当然で。
『次、覚悟してろよ』
そんなふうに、凄まれて。
怖い、よりも、嬉しい、が勝ってしまった。
「……うん。期待、してる」
今、ものすごく緩んだ顔してるんだろうな、私。
だって長瀬が本当に、私のことを求めてくれているのがわかるから。
私だって同じように想ってるって、知って欲しくなっただけ。
……なのに、長瀬の表情は一段と険しくなってしまった。
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