一生の罪

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30年以上暮らした我が家は売却された。私は財産分与で我が家を売った半分のお金を受け取り、元夫に礼を言い、30年以上暮らしたこの土地を後にした。 息子の遺骨は元夫が引き取った。話を聞くに、実家の墓に息子の遺骨を入れるらしい。 元夫は「息子の墓守り」として、お墓の近くの老人ホームに入居することを決めたそうだ。 私はと言うと…… 離婚した後は遠く離れた地にあるワンルームタイプのボロアパートに居を移していた。娘時代以来の一人暮らしである。 息子とは死別し、夫からは三行半を突きつけられてしまった。一人になったせいか、二人が私から離れた理由を毎日のように考えてしまう。 かつて息子を背負っていた私の背には、今は罪の十字架が背負われている。 罪の十字架を背負いながらの孤独の道を往けば、その理由がわかるのだろうか……                              おわり
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