夢なの?現実なの?

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 目がくらむような快感の瞬間、愛理さんと私が入れ替わっていた。ネットが食い込んでいるのは私のアソコ。ジュンくんがしきりに指を這わせているのは、そして一番濡れているところに指を押し込もうとしてるのは、私のワレメ。  彼の指がショーツの中に侵入してくる。ワレメがまさぐられていると思ったら、皮が剥かれ芯が露出する。真っ赤に充血したものにさらなる血流が押し寄せ、弾けてしまいそうだ。  ああっ、もっと、くうっ、んんぐっ、もっと、んぐわっ……。  何よ、さっきから聞こえる喘ぎ声⁈ 愛理さんの声かと思っていたら私の声じゃない⁈ 私が初めてのオナニーで喘ぐ声。おじいさん鍼灸師の鍼と、このみちゃんのクンニで開発された私の性感! すごい! 不感症だなんて嘲笑われたのは過去の話。私は今や、すごい敏感な躰になっているのだ。  バターン!  鼓膜が破れたかと思った。  体育館の鉄扉が嵐のような強風に煽られ轟音を上げて閉まったのだ。体育館全体がぐらりと揺らいだかと思ったら、蜃気楼のように消え去ってしまった。  ハッとして目を上げる。  だ、誰の脚? いやらしい! 膝を立てて淫らに開かれているあの脚‥‥‥。  それが自分のものであることに気づくまで数秒を要した。片手で乳房を掴み、もう片手でクリトリスをなぶっているという、淫らな格好の自分を発見し驚愕した。サキは処女なのになんてはしたないことを……。 「ほら、鏡に手ェ突いて、もっとケツ突き出せよ!」  重量感のある男の怒声に続き、またバターンと壁と叩く音が響く。体育館の扉の音じゃなくて、壁を叩く音だったんだ。私のいる空間がぐらっと揺れた気がした。慌てて股間から手を抜き、脚を閉じる。 「イヤ! そんな大きなの入れないで!」  マジックミラーに両手を突き、後ろにお尻を突き出した全裸のこのみちゃんが視界いっぱいに広がった。その後ろに全裸の男が立っている。胸毛もすね毛もみんな金色。そう、阿久津先輩だ。このみちゃんが後ろに振り返り半泣きで哀願する。顔が真っ赤に高潮し、涙と涎でびちょびちょだ。  私が初オナニーで脱力している間、このみちゃんは部屋に阿久津先輩を招き入れていたのだった。私が見ていた夢はこの二人の濡れ場が刺激源になっていたようだ。
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