このみちゃんが死んじゃう!

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 阿久津先輩の筋肉質の高身長に比べあまりにも小さいこのみちゃんの裸体。しかしどんなに躰は小さくても性感の高まりは大人のオンナだ。彼女は背筋をますますピーンと反らせ、もっともっととおねだりするようにお尻を阿久津先輩に突き付けるのだった。 「オレ、嬉しいよ。このみならこのディルドで喜んでくれると思ったんだ」 「いい、すごくいい! 先輩、大好き!」 「このみ! このみ!」  阿久津先輩は感動極まってディルドを深く深く差し入れた。18センチの全長が彼女の膣にすっぽりと埋まった。信じられなかった。あんな長いものがこのみちゃんのあんな小さな躰に入ってしまうなんて。私なんて小指の先っちょさえ入れたことがないのに。  あの長さなら、子宮口に届いている。そしてあの太さなら彼女の子宮をずたずたに破壊するのに十分だ。それなのに……。  それなのに、このみちゃんの顔は歓喜で輝いている。西洋画に描かれた天使のように晴れ晴れとした笑顔を浮かべているのだった。  このみちゃん、そんなに嬉しいの? そんなに幸せなの? 女の喜びを知っているんだね。私、全然知らなかったよ。このみちゃんがこんな世界を知ってたなんて。あなたに比べたら、私なんて本当に子供だ。やっとオナニーを覚えたばかりの処女の私が恥ずかしい。でも、私は怖くて、このみちゃんの世界にはたどり着けそうもないよ。  文学少女で友達がほとんどいない彼女を私は見下してなかったか。そんな彼女がかわいそうだから仲良くなったのではなかったか。としたら、見事な逆転劇だ。このみちゃんはこんなにも大人で、私はこんなにも子供。彼女は天に与えられた躰を余すことなく楽しんでいる。躰が神さまから与えられたものだとしたら、きっと神さまは喜んでいるだろう。それに比べて私ときたら……。処女を守ることで自己満足に浸っているおバカさん。せっかく素晴らしいものをプレゼントしたのに、どうしてそれを開発しようとも、楽しもうともしないのかと、神さまはさぞかしがっかりしているだろう。  やがて、女体が狂ったように震え出した。最終スイッチが入ってしまったようだ。腰の痙攣が全身に広がり、その振動がミラーを超え、私にも伝わって来る。私は怖くなった。正気の人間の躰に起こった現象とは思えなかった。てんかんの発作かと思った。このまま彼女が心臓麻痺で死んでしまうのではないかと思った。どうしよう。このみちゃんが死んじゃったら、覗き見していた私も共犯になるのかしら。怖い。このみちゃん、このみちゃん……。私が助けてあげなくちゃ。このみちゃんが死んじゃう。親友が、私の大好きな親友が……。    私はビーズソファーから立ち上がろうとして床に手を突いた。その時だった。 「ぐぅわあああああああ!」  甲高い嬌声とともに、ピンク色に染まった華奢な女体がピーンと弾け反り返ったのだった。それは体中の関節がはじけ飛ぶような勢いだった。え⁉ 何が起こってるの⁈ 私は這って行き、マジックミラーに顔を寄せ彼女の顔を覗き込む。死人のように大きく開かれた口から涎が糸を引き、ゾンビのように白目をむいている。とても天真爛漫な高校生の表情とは思えなかった。  そして、バターンと脱力。床から振動が伝わって来た。  このみちゃんの裸体が床の上にうつ伏せに伸びた。身動き一つしない。股間に突き刺さった真っ黒な器具だけがいつまでもグイングインと音を立ててベチョベチョに濡れたワレメに突き刺さっていた。  死んじゃった……。  このみちゃん、このみちゃん、目を開けて!   お願い、目を開けて!   どうしよう。このみちゃんが死んでしまった!
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