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愛理が乳房の担当。お母さまが下半身の担当。
お母さまはさっき、「一部分に集中している性感帯を全体に広げていく」とおっしゃった。しかし、私には、躰に分散している性感を二つのポイント、つまり乳首と性器に集めているように感じられた。
愛理の動きはおおむね規則的だった。腋の下から乳肉を集め、下乳をすくい上げるようにして全体を包み込んでゆく。そんな動作の反復の合間に10回に1度の割合で不規則的に乳首を指先でつついたり、弾いたり、摘まみ上げたりするのだった。規則的な動きは神経を弛緩させる。不規則な動きは覚醒させ、次の不規則を期待させる。その反復が、まるで階段を一段一段上がるように性感を高めてゆくのだった。
お母さまのマッサージははじめ内股、鼠径部、そして子宮回りが中心だったが、その範囲がだんだん狭まり、性器回りに集中して来るのだった。脚は相変わらずダイヤモンド型に広げられている。
「さあ、いくわよ」
お母さまが合図を出すと二人同時に息を吸いこんだ。それはオーケストラの指揮者がタクトを振り下ろす瞬間に似ていた。演奏者たちが呼吸を合わせ楽器に命を吹き込む、あの瞬間に。
奏でられた音楽は圧倒的に美しいものだった。
「はあっ!」
弾けるような快感が躰に流れ込んで来る。私の小さな身体がたちまちのうちに快感に満たされ、膨らみ、容量の限界を超え溢れ出て来るのだった。
「ああ、いい! す、すごい! ひいぃいいー!」
野生動物にも似た喘ぎ声を上げてしまった。腰がひとりでに突き出される。ブリッジになり隆起の頂点で激しく痙攣する。
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