報告書4

1/2
前へ
/266ページ
次へ

報告書4

 心配しないでいいよ。サキ、意識取り戻したから。点滴終わったら帰宅してもいいって。  ああ、本当に心配したよ。サキがこのまま死んじゃったらどうしようかと思った。  性刺激過敏症。──聞いたことある? 英語でsexual hypersensitivity。私、初めて聞いた。重い病気なんですかって尋ねたら、若い先生が顔を赤らめて、「要するに、イきやすい躰ってことですよ」だって。フフフ‥‥‥。1000人に1人の恵まれた女の子なんだって。  つまり、アンタは美人で気立てがよくて絶頂感を感じやすい女の子を獲得したってことなの。幸せ者よ、アンタは。  不感症だと思って博士も夏帆さんも一生懸命施術した。でも、彼女の場合はもともと感じやすい躰だったのよ。ただ、成長が遅れてただけ。  初潮が来たの中学2年生になってからなんだって。生理が始まって2年しかたってないから、性感だって花開いてない。そこへスペシャルプロジェクトが組まれ、性感開発が試みられた。開発されやすい躰だから、根こそぎ開発されちゃった。それで躰に無理が行ってたんじゃないかな。スイミングスクール入りたての幼児が才能がありそうだからって、にいきなり50メートル泳がせたら溺れちゃうじゃない? それと同じよ。   養護施設って保守的でしょ? このみが言ってたけど、サキって、恋愛は不良学生がすることだと思ってたんだって。オナニーもやったことない。セックスの知識もほとんどない。クリトリスがあんなに気持ちがいいなんて全然知らなかったんだって。自分の躰についているものなのにね。そんな彼女がいきなり鍼とマッサージで性感開発されちゃった。無理がたたったかな。  でも、美浜咲性感開発プロジェクトは大成功だよ。対象がバージンだから、成功率はそう高くないって博士は当初言ってたけど、彼女、持って生まれた才能(?)があるんだね。1000人に1人の逸材だもん。  サキってね、病院に来てからも「ジュンくん、ジュンくん」ってうわごとを繰り返してるの。アンタのことが好きで好きでしょうがないみたいよ。心だけじゃない。躰でもアンタのことを求めてる。それで‥‥‥、いつもアソコが濡れている。だから、これからは毎日会ってあげてよね。学校でも彼女のクラスに会いに行って、家にも連れて来なよ。たくさんキスしてあげて、愛撫してあげなさいよ。ショーツが濡れちゃったらアンタがイかせてやって、拭いてあげて、新しいものを穿かせてやる。たくさん感じさせてやれば、躰が興奮に慣れてくる。タイトな膣も柔らかくなって広げやすくなるよ、きっと。  挿入は3か月くらい待ちなさいだって。貞利博士と夏帆さんが話し合った結果なの。3か月間根気よくサキの躰をほぐしてやるのよ。そしたらタイトな膣も柔らかくなってくるって。さもないと、アンタの特大級が突入して裂けちゃうかもしれない。このみみたいに。
/266ページ

最初のコメントを投稿しよう!

122人が本棚に入れています
本棚に追加