櫓立ちレース

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 そこへ真正面から体当たりを食らわせたのは、佐藤・美丘ペアだ。  肉と肉の激しい衝突音の生々しさ。そして男のしゃがれた悲鳴! 「ドゥワーッ」  すでに躰の関係がある二人は互いにピッタリと密着しあい、完全に一つの躰に融合していたのだ。つまり二人分の体重で松伊垣にぶつかったことになる。  はじき飛ばされた野獣の腹をやはり二人分の体重で踏みにじったのが私とジュンくんだった。 「グゥゲェエエエー」  体育教師は汚らしい唸り声を上げ七転八倒した。 「やった!」  私は快哉を叫んだ。だってこの教師に胸やお尻を触られた女子は数知れないのだから。私だって被害者の一人だ。  女子たちが狂喜のあまり歓声を上げ踊り狂っている。みんな余程この松伊垣が嫌いだったようだ。この瞬間、私たちは学校のヒーローになった。  出遅れた感のあったジュンくんと私のペアは直に佐藤・美丘ペアに追いついた。ジュンくんも佐藤君も今にも倒れそうなほど息が上がっている。 「(やぐら)立ちなら、オレに任せろ! 得意な体位だからなあ!」  佐藤君が嗄れきった声で美丘に訴えかけている。 「ヒロキ! 当たってる! アレが当たってるってば! く、食い込んでる! はああ! 激しすぎぃー!」  美丘が顎を上げ、のけ反っている。見ると彼の下半身は目に見えて膨らみ、それが彼女の谷間をスリスリしているのだった。美丘のお尻を支えている佐藤君の手は、抱き上げるというよりは、尻たぶを鷲掴みにし、左右に広げているといった感じだ。  私も油断をしているとジュンくんの激しい動きに振り落とされそうだ。走る振動で躰がどんどん下にずり落ちてくるから、ジュンくんの首にしっかりしがみつく。ジュンくんも必死に私のお尻を持ち上げてくれる。私の丸い尻たぶはたくさんの観衆が見守る中で鷲掴みにされているのだった。  この体位、あまりにも気持ち良すぎる。だって……、だって……、 「ジュンくん、んんあ‥‥‥。当たってる! 大きくならないで! ダメ! 大きくしないで! はあぁ!」  広げられた脚の付け根あたりに大きなものが当たっているのだった。それが走る振動に合わせて私の谷間に擦れる。走るリズムがそのまま膣へ、そして子宮に伝わって来るのだった。 「感じちゃう! 許して! はあぁああ! もうダメ! ううう! 感じちゃう!」  なんてケジメのない私なのだろう。いくら性感帯が開発されたからと言って、競技の最中に感じてしまうなんて。必死に彼の首にしがみつく。  
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