7分の1エッチ

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 痛みが膣の一か所にいつまでも点のように存在していたが、全体的にはいい感じだった。奥の方をいじられると、クリトリスで味わう目くるめく快感とは一味違う、仄かな温かみを伴った快感がじんわりと広がって来るのだった。湖畔に打ち寄せる小波のようでもあった。「いい感じ」が「快感」に変わりつつある。 「あぁ……」  とても穏やかな声が漏れた。 「んん‥‥‥」  ジュンくんも穏やかな声で返してくれる。  痛みが軽いのは貞利博士の鍼のおかげかもしれなかった。しかしそれ以上に大きいのは、やはり何と言ってもジュンくんの優しさといたわりだと思う。初エッチの時は、男の人が欲望に駆られて、レイプのような、目も当てられない悲惨な様相になることが多々あると聞く。そう涙目で告白したクラスメイトもいた。それと比べるならジュンくんはなんて優しいんだろう。彼だってオトコの欲望は持っているはずなのに、それをいきなり放つことはせず、私を守ることを優先させてくれる。私は世界一ラッキーな女の子なのかもしれない。  ジュンくんの指がゆっくりと抜き差しを始める。ドーナツの穴が摩耗したからだろうか、出入りに余裕が出てきたように感じられる。穴の周りを縫っていた糸が切れて広くなったようだ。でもまだ狭隘な部分が残っていて、擦れるたびに虫刺されを掻きこわすような不快感が灯る。が、さっきよりはだいぶ落ち着いてきた。 「っあぁ……」 「んんー‥‥‥」  くちびるからほんのりした声が漏れると、ジュンくんもおおらかにうなずきながら鼻声で返してくれる。  膣がまた蜜をにじませ快感を探し始める。そうなのだ。膣は私の性格の投影だ。ちゃっかりしている。痛いときはあんなに怯えていたのに、危機さえ脱すればすぐまた愛嬌を振り撒こうとする。気持ちいいといつまでもそれに甘えていようとする。こわがりで欲張り。──それが私の膣だ。
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