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鈴口に指の腹を当て、粘液をまぶしてやる。
「うわっ! ダ、ダメだ! それをやられたら、オレ‥‥‥」
そうか‥‥‥。鈴口が一番感じるのか。‥‥‥フフフ、かわいい。鬼のように顔をまっ赤にしているジュンくんがなぜこんなにかわいいと思ってしまうのだろう。いやいや、訂正。「かわいい」じゃなくて「カワユイ!」かな。そう、男の子が女の子の仕草に萌えちゃうのと同じ感情を、ジュンくんに感じている。こんなにかわいいジュンくん、見たことない。愛おしくて愛おしくて抑えるすべを知らない私は、
「えい!」
爪先でキノコの頭を「ピンッ」と弾いてやった。内なる悪魔が手を打ち快哉を叫ぶ!
「くわっ!」
ジュンくんは慌てて肛門の前あたりに指を食い込ませて震えてる。ものすごい力で押さえている。顔も躰も真っ赤だ。躰の奥の奥から押し寄せてくるものに必死に抗っている。
「ご、ごめんなさい、ジュンくん‥‥‥。なんか、いけないことをやっちゃったみたい‥‥‥」
少女っぽい悔恨の声で悪魔的本性を隠す。粘液でベトベトになった両手を合わせ許しを請う──ふりをする。
その時、真っ赤に充血した尖端から、3、4滴、薄い白濁液がタラーンと流れてきた。
慌ててティッシュを引き抜き、拭いてやる。
「危なかった‥‥‥。何とかやり過ごしたよ‥‥‥」
ふーとため息をついて、ジュンくんは緊張を緩めた。呼吸が激しい。
そうか。もし、ジュンくんが抗ってなかったら、射精してしまったんだろうな。流れ出た白い液体は精液。ほんの一部だけ漏れてしまったようだ。
途端にジュンくんのことがかわいそうになってきた。その瞬間、サディストは私の心の内の内、一番深いところに帰って行った。そいつは、またいつか機会を見つけてきっと出てくるだろう。
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