裸で放置されて

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 胸にばかり気が行って気づかなかったのだが、いつのまにか膝がハの字に広げられていた。それが今や膝を折られ< >の形になっている。男にしてはなめらかな指先が膝の上をサワサワと這い回る。ゆっくりゆっくりとくすぐるように上がってくる。全身に鳥肌が立つ。 「イヤ、やめてください。もうすぐ先生が戻ってくるから……」  返事のかわりに相手がしたことは「ふふっ」と短い呼気を漏らすことだった。  両鼠径部に添えられた指に力が入る。左右に広げられる。ショーツの下、中心で合わさっていたものがパクっと割れたのを感じた。生理の時だけに意識するその部分が今割られ、空気に触れている。指の動きに従って開いたり閉じたりしている。  力づくで脚を閉じようとするが、それ以上に強い力で押さえられる。そしてまた中心が割られる。広げられたり閉じられたりして弄ばれる。同時に、圧力のある視線でぐいぐい押される。視線がショーツを通り越し割れ目に侵入してきそうだ。おしっこがでるところも、膣の入口も(ひょっとしたらその奥まで)見られているかも。 「うう……、恥ずかしいから、やめて……、あっ! ダ、ダメ……」  息が上がり、どっと汗が滲み出る。広げられたり閉じられたりしているのは外性器なのに、膣の奥の奥まで弄り回されているような気がする。襞の一枚一枚が広げられ撫でられているような気がする。  指が鼠径部を離れた。開いていた小陰唇がまた元どうりくっついた。最悪の事態は免れたようだ。しかし、そう思ったのもつかの間。手がお臍の下、ショーツのウエストから侵入してきたのだった。 「ひっ! い、いや……」  必死に躰をよじる。腰を振って指を払おうとするがうまくいかない。指はますます奥に滑り込んで来る。  ギーコギーコ‥‥‥。ベッドがきしむ。  ビーナスの丘を手のひらで包まれる。ヘアがジョリッと軋んだ音を上げたのには私自身が驚いた。あんなに薄いヘアがこんなはしたない音を立てるなんて……。私の恥丘はほかの女の子よりこんもりと盛り上がっている。そこをまさぐられ、手のひら全体で覆われる。その指先が徐々に食い込んで来る。1ミリ、2ミリ、3ミリ……。じわじわと女の中心に向かって降りてくる。(私は自慰もセックスも経験がないが、それが「女の中心」であることをなぜか知っていた。)羞恥心が最高潮に達する。いや、羞恥心というよりは恐怖心だ。 「お願い……。やめて……。お願いします……。私の大切な……、あっ!」  二本の指が谷間に掛かる。そして再度割れ目が広げられる。たぶん親指と中指で。私自身もまだ指では触ったことのない部分。そこが……。そこが──めくられた。たぶん人差し指で。「めくられた」というのが正解なのか、「むかれた」というのが正解なのかよくわからない。いずれにせよ私の躰の未知の部分。その中心が露わにされ、空気にさらされたのだ。さらに指でツンツンされる。 「ひいっ! 痛い! イヤ! イヤ!」
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