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本人にそんなつもりはきっと全然ない。
して欲しい事を思いのまま、ただ声にしているだけ。
恥ずかしさに俯く姿は、相変わらず可愛くて。
けれど催促してくるそれは、男を惑わすものとして十分でもあった。
やはり我慢がならず、半開きだった唇を素早く奪う。
「はぁ……、んっ」
貪る毎に悩ましい溢れる声に、愛欲を果てなく刺激されてゆく。
優しいキスだけで終わるなど毛頭出来ず、口内へとそっと舌を差し入れた。
先程はお預けを食らった場所へ性急に手を伸ばし、その膨らみを掴みかけての、再度の信じられない制止。
いつもはすぐに応えてくる舌先が、今は侵入を拒むように自らを押し返そうとしてくる。
豊かな双丘の片割れに添えた手には彼女の左手が重なり、それ以上の戯れはさせまいとするごとく力が加わった。
しかし二度目ともなると、こちらとしても簡単に引くわけにはいかない。
もう既に一度中断済みで、燻りつづける熱を持った身体はそろそろ本気で抑えられなくなっていた。
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