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フレアスカートの裾が自然捲れ上がり、懸念していた下着が彼の目に晒されそうになる。
慌ててどうにか抑え、泉夏は恐る恐る面を上げた。
「……見た?」
「見てない」
「ほんとに?」
泉夏が疑いの目を向ければ、実に意味深なそれを返される。
「今のところはまだ見てない」
「なにそれ。なにそれっ。なんかすっごくやらしい言い方」
恥ずかしさから泉夏が喚けば、秀王は困ったように笑う。
「俺と泉夏の間に今更そういうのは関係ないと思うけど。だって既に見た事あるし。しかも何回も」
「そ、そうだけど。でもっ」
「それに下着どころかー」
「わー、もういい。もういいですっ!」
連続で爆弾発言を落とされ、泉夏は大声で秀王を遮った。
どうにかこれ以上の恥は掻かないで済むぎりぎりでどうにかストップし、泉夏は胸を撫で下ろす。
安堵の息を吐きながら、改めて目の前の彼をそっと見る。
間近で彼と見詰め合うのは、回数を重ねるごとに流石に慣れてはきている。
だけどこういう体勢でとなると、話は違ってくる。
独り想像してしまった泉夏の顔が火照った。
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