69人が本棚に入れています
本棚に追加
(ん!?)
少しの苦味にミルクのまろやかな甘みが広がり、なめらかに溶けていく。
「美味しい! これは何ですか!? ローフォードにはありません」
「チョコレートだ」
「チョコレート!? ……はぁ、でもまだ足りません……」
「チッ! しばらく我慢しろ!」
「……はい」
空腹を紛らわすために水でも飲むことにしたエレノアは、氷でコップを二つ作ってその中に水を入れ、一つをヒューゴに渡した。
「すごいな……」
ヒューゴは魔法で出した水をまじまじと眺めている。
「必要な時は言ってくださいね」
すごいな! と二回も褒められたエレノアは、得意になって言った。
最初のコメントを投稿しよう!