昼の森

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(ん!?)  少しの苦味にミルクのまろやかな甘みが広がり、なめらかに溶けていく。 「美味しい! これは何ですか!? ローフォードにはありません」 「チョコレートだ」 「チョコレート!? ……はぁ、でもまだ足りません……」 「チッ! しばらく我慢しろ!」 「……はい」  空腹を紛らわすために水でも飲むことにしたエレノアは、氷でコップを二つ作ってその中に水を入れ、一つをヒューゴに渡した。 「すごいな……」  ヒューゴは魔法で出した水をまじまじと眺めている。 「必要な時は言ってくださいね」  すごいな! と二回も褒められたエレノアは、得意になって言った。
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