2011年

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2011年

 二〇一一年。勉強ができないと社会で通用しないということを学んだ真治は、一生懸命勉強をしました。すると成績が上がり、テストの点数が良くなりました。社会のテストでは一〇〇点満点を取ることができました。お母さんはご褒美にケーキを買ってくれました。 「真面目に勉強してきたかいがあったわね」  真面目。また、真面目って言葉が出てきた。このとき、真治は一つのことを知りました。 「真面目に生きると褒められる」  しかし、真面目に生きるということは、自分を押し殺すことを意味しました。僕がやりたいと思うことは、みんな悪いことなんだ。そんなふうに考えた真治は、自分の意志で行動することを止めて、ひたすら真面目に勉強をする人生を送ることを決めました。箸のことを考えるのも止めました。
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