檸檬のいれもん

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檸檬のいれもん

 檸檬のいれもん。  なんとなく文章を書きたいけど何を書こうか決まっていない時に書いてみるブログのようなエッセイのような。  ラジオを聴くような感覚で読んでいただければと思います。  そうだな……まずは創作を始めたきっかけでも書いてみましょうか。  ほとんどの人が通る、アンパンが主人公の勧善懲悪アニメ。エピソードを覚えていなくても観たことある人が多いと思います。  もちろんメインの視聴者は幼い子どもだと思うので複雑な構造にはなっておらず、わかりやすい正義や悪が存在しますよね。いや、あれを悪とするならば、ですが。  フレッシュ檸檬(幼少期)も例外ではなくアンパンの虜になっていました。  ヒーローに憧れアンパンになりきる日々を過ごすフレッシュ檸檬。けれどアンパンをパンと認識していなかったので弟の顔に齧り付いたりしていたそうです。  そんなフレッシュ檸檬にはどうしても納得のいかなかったエピソードがありました。  内容まではよく覚えていないのですが、悪とされるバイキンが何かをしたわけでもないのに退治されるという場面だったと思います。  幼いながらに「どうして、何もしていないのに罰されなければならないのか」と思い、自分を納得させるためにその直前のエピソードを絵で描きました。  完全に正義を信仰していたので仕方がないですよね。理由もなくアンパン側が暴力を行使するわけがない、と考えてしまったんです。  ともかくその絵が私に物語を作る楽しさを教えてくれましたね。  ちなみに楽しさを知った私が次に作った物語は『いけ! イヌマン』です。  完全に当時飼っていた犬を主人公にしていました。アンパンがイヌになっただけのものでしたが、満足げに母に見せたそうです。  私があまりにも嬉しそうだったので母は「天才だ!」と言っておだてたらしいですよ。    そのことからもわかるように「檸檬は木に成るものではなくおだてりゃ木に登る」ものらしいです。  
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