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しかし、仲間から外れてひとりぼっちになり、キャンパスライフを謳歌できないくらいなら、一緒にいるほうがマシだと思った。また、この二人についていけば王道で華やかなキャンパスライフを味わえるような匂いがした。
気の合う友達というよりは、生き残るためのビジネスパートナーのようだったが、仕方なく二人についていくことにした。また、高校卒業とともに、高校一年生から付き合っていた彼女と別れたばかりで、正直出会いは欲していたので、断る理由も特段思いつかなかった。
華やかなキャンパスライフを謳歌しているよりは、サバイバル生活で生き残る手段を探しているようだった。桜満開だった入学式の時の晴れやかな気持ちは、桜とともに散り始めていた。
「おう!行こうぜ!尚人も行くだろ?」
「お、おう。いこ」
言われるがままに返事をして、椎名と瀬戸とともに新歓コンパに参加することになった。
* * * *
順教学院大学には、テニスサークルだけでも十サークルほどあったが、懸命にテニスをしているサークルはごく僅かだった。
僕たちは、数あるテニサーの中でも歴史ある「ピンチョス」の新歓コンパに参加することになっていた。
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