霊媒師 夕霧弥生 第三章 リンの目覚め

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私は大の字のまま、師匠言葉を思い出していた [集中力が無く見ていたからじゃ そして封印された者もいる......] 「そうか!何で気づか無かったんだろう これが足りなかったんだ! 師匠はヒントを与えてくれてたんだ 私って本当になんて馬鹿なんだろう」 立ち上がり剣を抜いた 息を整え大きく深呼吸をした 「炎の剣よ、我が願いを受入れよ 我は指輪に封印されしリンを、解き放つ者なり 我が命と共に闘え、今此処にその姿を表わせ いでよ!リン!」 炎の剣を天に振り上げた すると炎の彫られた指輪から、勢いよく 眩い光と共に、大空へ燃えながら飛び出した ピイィィィ 「リン、リンなのね!何と美しい鳥なの 尾の長いまるで鳳凰の様な鳥 こんなに大きかったんだ...... こんな小さい指輪に、辛かっただろうねリン」 リンは大空を大きく羽ばたき、私の周りを何度も 回り解放された事を喜んでいる様だった 「リンごめんね、もっと早く気づいてあげる べきなのに本当にごめんね」 「夕霧ありがとう、やっと逢えた」 「話せるんだねリン、初めまして夕霧だよ」 「リンだ、私がリンだ 話せる様になって、嬉しいぞ」 「女の子なんだ、綺麗な鳥だったんだね」 「私は火の鳥、不死鳥リン さあ、一緒にあの木を一撃で倒そう」 「アレ、この服いつの間に?戦いの服? リンを解放したら勝手に変身するんだ 凄く軽いし動き易い、ありがとうリン」 「良く似合ってる、カッコいいぞ さあ、命じよ夕霧」 「リンいくよ!あの木を一撃で倒せ! 爆烈炎悦剣ヤーッ!」 剣を力いっぱい木につきを、くらわした途端 炎の剣から、炎の鋭い槍が ゴオーと大きな音と共に飛び出した 余りの勢いに握った剣が、手から落ちそうになる位の勢いだ 力いっぱい握りしめた 血が滴り落ちた 木に一直線に、正に炎の槍の如く木を貫いた途端 バリバリと大きな音と共に、ドッカーンと爆発し 木っ端微塵になった 「やった!出来たよ!ありがとうリン」 「やった!夕霧よく耐えたな」 リンは大空を大きく羽ばたき、自由になれた喜びと夕霧と一体になれた喜びでいっぱいだった 夜の空を思い切り、羽ばたき回転し炎に包まれた リンの姿は神々しい程美しかった
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