霊媒師 夕霧弥生 第三章 リンの目覚め

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「リン、この鳥の名前は?」 「知らぬ、師匠は分かりますか?」 「初めて見た鳥じゃから、わしにも分からんのう」 「そうですか......」 「帰ったら、PCで調べてあげるからね」 「そうか!嬉しいぞ夕霧」 「小さくなって、私の肩に止まるんでしょ?」 「そうだ」 リンはオオム位の大きさになり、夕霧の肩に 止まった 「夕霧.....頼みがある....」 「どうしたの?」 「1000年ぶりだから、土や草花の匂いを嗅ぎたい 地面に足を付けて、思い切りゴロゴロしたい そして思い切り地面を走りたい.....」 「そうだよね、1000年も我慢してたんだもんね リン、好きにしていいんだよ、存分に楽しんで」 リンは白い小型犬に姿を変え、地面に体を擦り付け ゴロゴロしたり、土の匂いや草花の匂いを嗅ぎ 走り回った 「ああ〜これが土の感触、草花の匂い、風、水、木 そしてこれが、皆の匂いなのか 最高だ!」 「フォフォフォ、リンがあんなに喜んでおる」 「そりゃ1000年は長えよな、思い切り走れぇリン」 「なんで犬やねん!猫でええやん せっかく女の子やのに!」 「ゴン太一緒に走らないか?」 「しゃあないなぁ、ほな競走しようか」 「ああ、負けぬぞ」 「犬ころに負けへんわい」 犬のリンと猫のゴン太の競走がスタートした 「ガンバレ〜リン」 「ゴン太もっと早く走れよ!ガンバレ〜ゴン太」 「フォフォフォ、仲の良い仲間か いいものじゃな、どっちもガンバレ〜」
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