霊媒師 夕霧弥生 第三章 リンの目覚め

5/10
前へ
/10ページ
次へ
「リン、この鳥の名前は?」 「知らぬ、師匠は分かりますか?」 「初めて見た鳥じゃから、わしにも分からんのう」 「そうですか......」 「帰ったら、PCで調べてあげるからね」 「そうか!嬉しいぞ夕霧」 「小さくなって、私の肩に止まるんでしょ?」 「そうだ」 リンはオオム位の大きさになり、夕霧の肩に 止まった 「夕霧.....頼みがある....」 「どうしたの?」 「1000年ぶりだから、土や草花の匂いを嗅ぎたい 地面に足を付けて、思い切りゴロゴロしたい そして思い切り地面を走りたい.....」 「そうだよね、1000年も我慢してたんだもんね リン、好きにしていいんだよ、存分に楽しんで」 リンは白い小型犬に姿を変え、地面に体を擦り付け ゴロゴロしたり、土の匂いや草花の匂いを嗅ぎ 走り回った 「ああ〜これが土の感触、草花の匂い、風、水、木 そしてこれが、皆の匂いなのか 最高だ!」 「フォフォフォ、リンがあんなに喜んでおる」 「そりゃ1000年は長えよな、思い切り走れぇリン」 「なんで犬やねん!猫でええやん せっかく女の子やのに!」 「ゴン太一緒に走らないか?」 「しゃあないなぁ、ほな競走しようか」 「ああ、負けぬぞ」 「犬ころに負けへんわい」 犬のリンと猫のゴン太の競走がスタートした 「ガンバレ〜リン」 「ゴン太もっと早く走れよ!ガンバレ〜ゴン太」 「フォフォフォ、仲の良い仲間か いいものじゃな、どっちもガンバレ〜」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加