霊媒師 夕霧弥生 第三章 リンの目覚め

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「私の勝ちだ、ハアハア」 「ハアハア、アホか、わざと負けたってんや!」 「ゴン太見苦しいぞ、フォフォフォ」 「ジャガーになってたら、絶対俺の勝ちや!」 「ほう、私はピューマで勝てるぞ」 「......クソが!」 「ゴン太いい加減にしろや!情けねえ 負けを認めろ男だろうがよ!」 「ごめん、負けましたビエーン」 「泣くなゴン太、頑張ったじゃんかヨシヨシ」 「俺むっちゃ頑張ってんでぇ、負けてしもた ライは優しいなグスッ」 「フォフォフォ、それでこそゴン太じゃ」 「疲れたじゃろう、ゆっくり湯に入れ 飯を食って早く寝るのじゃぞ 鍛錬はまだ終わっておらんぞ夕霧」 「はい、明日も頑張ります」 「手の傷はライに任せたぞ」 「はい、師匠おまかせを」 師匠は行ってしまった リンは夕霧の肩に、仔犬になり乗った 「リン!モフモフの真っ白な仔犬だったんだ 可愛い〜」 「軽く無いと夕霧が、肩を痛めるからな」 「夕霧の戦闘服、カッケェじゃん」 「でしょ、私凄く気にいってるんだ 黒いマントも」 「夕霧、その服は有能な霊媒師だけが着る事が 許された戦闘服だ」 「私が有能?ナイナイ」 「夕霧は自分の特殊な力を、分かってないのか? 選ばれし者なのだぞ」 「マジ?」 「マジ、超マジだぞ!」 「夕霧はアホや〜知らんけど〜」 「夕霧、分かってねぇな、 此処に来れるのは、選ばれし者だけだぜぇ」 「ええ!ライも選ばれし者なんだ 私が選ばれし者?ってか又アホって言った ゴン太〜」 「アハハ駄目だこりゃ」 「ハア〜先が思いやられるな」 リンは大きな溜息をついた 「リンも大変だな、苦労しそうだぜアハハ」 「ライ!言い方!」 「夕霧、怒ると可愛いじゃん」 「ええっ、そ、そうかしら?うふっ」 「やっぱりアホや〜」 ゴン太はお腹を抱え転がり、大笑いしている 「もう、ゴン太〜」
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