霊媒師 夕霧弥生 第三章 リンの目覚め

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あれから毎日、異世界の厳しい修業は続いた 技の鍛錬の為に...... 呼吸の修業 座禅をくみ目を閉じ、大きく息を吸い込む ゆっくり息を吐き、精神統一をするのだ 「夕霧、何が見える?」 「大草原です」 「他には?」 「木、森、泉......建物?......」 「目を開けよ」 私は目を開けると、大草原だった筈が 遠くに森が見えた 後ろには、大きな道場の様な立派な家がある 右側に澄んだ泉もあった 「師匠ここは?」 「夕霧よ、お前が来た時からあるが何故 見えなかったか分かるか?」 「此処はあの大きな扉の中ですか?大草原は?」 「お前は何の集中力も無く、見ていたからだ それに中には、封印された者もおるのじゃ」 「ええ!最初からあった?」 言われて初めて知った 異世界とゆう場所に気を取られ、漠然と見ていたのだ 「師匠、申し訳ございませんでした」 「分かればよい では、あの大きな1本の木が見えるか?」 「はい、大きく太く高い木が遠くに見えます」 「一撃で破壊せよ」 「えっ!あんなに遠くの木を、一撃でですか?」 「悪霊や怨霊にはこれ位の大きい奴が数多く おるのじゃ 倒す事が出来たら呼ぶがよい 何を使えば良いか、自ずと分かる迄鍛錬せよ 例え死ぬほど喉が渇いても、決して泉の水は 飲んではならん」 「はい!」 師匠はそう言うと、家に帰って行った
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