episode2-2.意外な人物との再会

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 モナが去ったあの大木の下では———  渡された傘を大粒の雨が滑り落ちていく。  モナの背中が見えなくなっても、オリアナとマテウスはその場に佇んでいた。    また閃光が走り、落雷する。  オリアナの両目と鼻筋を一直線に通る、古い傷跡が顕になった。  「あれが例の子……なのね?」  「はい。王太后様。」  「そう。………分かったわ。マテウス。  《例の計画》を早急に進めましょう。」  「はい————仰せのままに。」  美麗なシルエットのマテウスが礼をし、微笑する。  本当に透き通るような肌や瞳が恐ろしく酷く美しい。  一方の光のある場所にできる影。  彼とは対照的な今のオリアナにはその表現が相応しいようだった。  *  雨はまだ止まない。  曇天はさらに広がっていく…………………
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