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みずくさい、その言葉にズキンと胸の奥が痛む。
私がこの店で働き始めたのは、大学一年生の春、今から六年も前のこと。
大学近くにある、このお店の前を通りかかる度に、美味しそうなランチの匂いにつられていた。
四人掛けのテーブル席が六つ、カウンター席が八つ。
イケメン店長が作る洋食は、リーズナブルで美味しいと評判で、小さいながらも繁盛し、いつも混んでいるお店という印象だった。
ある日、思いきって一人でランチを食べに入り、その美味しさに感動し、お会計の時に、貼られていたアルバイト募集の紙に惹かれてしまった。
『賄いアリ』、賄いですって!?
『あの、バイトの応募申し込みって、お電話の方がいいんでしょうか?』
バイトなどしたことのない私が、衝動的に口走ったことに店長は優し気に目を細めて微笑んでくれて。
『もうすぐランチタイム終了なので、よろしければこの後面談しましょうか?』
そうして私は、このお店でバイトデビューをした。
大学生の間は夕方からラストまで、就職活動に失敗してからは、ランチタイムと、途中休憩時間を二時間挟んで、ディナータイムの二十時まで。
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