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「はあ!?嘘でしょ!?」
素っ頓狂な声をあげてしまった私こと深雪。
「あらあら、深雪ったらどうしたの」
よそ行きを着て嬉しそうなママが困ったように笑う。
そうか、深山って…息子が1人いるって…そうか…
私は複雑な顔で新しいパパとーーその隣の伊織を見る。
「娘が出来て嬉しいよ。
これからもよろしくね。深雪ちゃん」
新しいパパは落ち着いた穏やかな人だ。会うのは初めてじゃない。
でもーー
「よろしく。まさかきょうだいになるとは思わなかったな」
にこにこと屈託なく笑う深山伊織はーー高校の同級生。しかも同じクラス。
「…っ」
「大丈夫」
でた…!大丈夫マン…
そんな経緯で、私と伊織はこの日突然『きょうだい』になった。
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