同期に感謝を

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なんだ、なんだ 訳が分からない、 どうしたらいいのかわからない、 何か言うのか、 でもこの場で? みんなの前で、私の彼氏だよね? とか言えるはずない。 ってか主人って何????? 混乱して、目はあいているはずなのに何も視界に入らず、うつむく。 ついには音すら聞こえなくなってきた。意識が地面に空いた黒い穴に吸い込まれていきそうだった。 世界に自分しかいないように感じるってきっとこういうときのことなんだと思う。 急に私の左手首をつかまれ、ぐっと引っ張られる。 なに?と顔を上げる。 「ん?」 「………」 私の左手首を握っていたのは広瀬くんの大きな右手だった。 「広瀬くん、なに?」 小さい声で聞こうとしたら
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