89人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
いつも通り賑やかに、
菜々子の出産祝いも
プレゼントしてお開きに。
「じゃあな」
千駄木方面の裕樹、
菜々子・太一に
手を振った直樹と優子・鈴子は
等々力方面。
大岡山駅で乗り換えの
電車を待つ間……
酔い醒ましの缶コーヒーを
一口のついでのように
「…縁談がありまして……」
鈴子は小さく……言った。
……缶を持つ優子の指が
止まった。
その二人を…直樹は
静かに見ながら
(こんな日が…とうとうきた)
そう思いながら…
今頃安アパートで寝転ぶ
裕樹を想った。
最初のコメントを投稿しよう!