89人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
もう一人の友・此花太一から
「仕事帰りに一杯どうだい?」
そう電話があったのは
裕樹が訪れた夜から
一週間のちのこと。
東京駅近くで用を済ませた直樹は
駅ホテルのラウンジで待ち合わせた。
菜々子同様に二世獣医の太一は、
千駄木の自宅で開業している。
「よぉ!…ん?」
現れた太一がネクタイなんかを
締めたJacket姿なのを見て
「ネクタイなんかして
どうしたんだい?」
尋ねる直樹に
「ちょっと…ね、菜々子のことで
偉い人に呼び出されて、ね」
溜息混じり太一は答えて
隣に腰掛けた。
![be426f7c-8fd0-4a52-a4bd-cd8d7facbb51](https://img.estar.jp/public/user_upload/be426f7c-8fd0-4a52-a4bd-cd8d7facbb51.jpg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!