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直 樹
“永遠”なんて…
信じるようなキャラじゃない…
自分をそう思って……
いや、必死に言い聞かせてた。
子供時代の延長に
いつも僕等はいて
僕等だけが世界だと…
それを必死に抱きしめてきた。
けれども…
永遠なんて……
やはりない……。
僕等の知らない菜々子がいて
僕等の気づかぬうちに
鈴子は巣立つ準備をしている。
……これは
全てのピースが、
僕の願う暮らしの…
ただ、裕樹を隣に
感じていたいとだけ
願う暮らしの…
ピースの欠けになると…
うっすら予感めいて
怖かった。
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