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それから暫くは 以前のように… 何事もなかったように 時間は過ぎていったけれど 年末が迫ってくると  「週末は店が混むから   手伝ってくるよ」 毎週末、裕樹は栃木の家へ 帰るようになった。 裕樹の来ない土曜の夜、 取り立てて趣味もない直樹は 有り合わせで夕食、 仕方ないので仕事をする。 調べ物が多い弁護士業は 手持ち無沙汰にはもってこい… けれど…広いリビングで ポツンといると… なんだか刺さった“彼女”が 気になってしようがない。 そうこうするうちに 正月がやってきて、 形ばかり両親の所へ 顔を出して…… 気持ちが落ち着かないまま 自宅へ戻った一月二日夜…。
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