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「なんの競争なんだか、ハハハ」 笑いながらも 仲間は次のチューハイを作る。 学業成績こそ 最下位であった裕樹だが、 巧みな文章力は中等部の頃から かなり有名で、常に 一般公募の文学賞では 二次選考は軽く通過の 常連応募者だった。 ただ、それが彼に 小説家への道を断念させず、 三十過ぎても定職に就かせなかった。 「よし!揃ったところで  菜々子の第一子誕生に乾杯だ」 太一(たいち)が言うと 六人はグラスを鳴らした。     
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