88人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
「なんの競争なんだか、ハハハ」
笑いながらも
仲間は次のチューハイを作る。
学業成績こそ
最下位であった裕樹だが、
巧みな文章力は中等部の頃から
かなり有名で、常に
一般公募の文学賞では
二次選考は軽く通過の
常連応募者だった。
ただ、それが彼に
小説家への道を断念させず、
三十過ぎても定職に就かせなかった。
「よし!揃ったところで
菜々子の第一子誕生に乾杯だ」
太一が言うと
六人はグラスを鳴らした。
最初のコメントを投稿しよう!