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抗ウイルス剤と解熱剤が入った点滴を受け
次郎は目を覚まし
病院を早退することになった
いくら優秀な彼でも現場にいて
ウィルスをまき散らす訳にはいかないからだ
優樹菜は着替えを済ませた彼を
タクシーに押し込んで見送った後
ブリジットに電話した
「そうなの・・・だからなるべく感染防止に
子供達を先生に近づかせないでね
手洗いうがいをしっかりして・・・
それと先生が飲んだり食べたりした食器なども
触らないで
あとで私が帰ったら洗うから」
「わかった、
ジェスの部屋のドアにガムテープ貼る?」
優樹菜は笑った
「そこまでしなくてもいいわ」
勤務が終わると優樹菜はショッピングモールの
ドラッグストアに言って病人を看病する道具を
一式買いそろえた
彼には自分がついていて良かったと心から思った
もし自分がいなければ今ごろは彼は無理をして
子供達にも移して大変なことになっていただろう
家に帰ると次郎の部屋は電気が消され
眠っているようだ
優樹菜が買い物袋をさげてリビングに入ると
子供達は元気そうで安心した
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