chapter6 クロスロード

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「パパずーっと寝てるよ?お風邪なの?」 綾乃が心配そうに優樹菜に寄って来た 「そうよ! インフルエンザは2~3日高熱が出る病気で 感染力が高いからパパはお部屋からなるべく 出ないようにしてもらうからね あーやちゃんもパパのお風邪が治るまで パパに抱っこは我慢してね  みんなも手洗いうがいをきちんとしてお家で 感染しないように気を付けましょうね」 ハーイと子供達が返事をする まずはこの子達に移らないようにして 後で先生の容体を見に行かなきゃと優樹菜は思った するとテーブルいっぱいに除菌スプレーと 除菌シートが山のように積み上げられていた 「これ?どうしたの?」 「ブリーが買ってきたんだよ」 よく見ると除菌スプレー片手にブリジットが あちこちにスプレーを巻き散らかしていた トラの着ぐるみにトラの足のぬいぐるみのスリッパを履いている 綾乃いわく今までシンプルで洗練された ブランド物に囲まれていたブリジットは 日本に来てからキャラクターグッズに魅了されるようになったらしい 今では彼女の部屋はキャラクター商品でいっぱいだ 今やブリジットは除菌スプレーの妖精になっていた 次々と次郎の靴・・・・ 次郎のコップ・・・ そしてアダムにもスプレーを降り掛ける シュッ 「キゅ~ん・・・」 ブリジットはアダムのお尻に除菌スプレーを 降りかけたアダムが耳を垂れて嫌がっている 「ブリー! アダムに除菌スプレーを降り掛けないで!」 真理恵が言う 「でもさっきジェスの部屋から出て来たわよ!」 「アダムはその匂い嫌なんだよ ねぇ犬にもウィルスって移るの?」 綾乃が優樹菜に聞く 「さぁ・・・どうかしら でも今夜は先生に鍋焼きうどんを作るつもり 熱が下がって食欲があったらの話だけど みんなも先生に付き合って具沢山の鍋焼きおうどん 食べる?」
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