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「それじゃ、
あなたはクリスマスも年末も病院が休みの間
ずっと副業のアルバイトをするってわけ?」
佐々木優樹菜と同じ看護師仲間であり
親友の加奈子は目を丸くして言った
「仕方がないわよ!
どうしても年明けには引っ越したいの
そのためにはお金が必要なのよ」
佐々木優樹菜は加奈子と肩を並べて
総合病院のメインホールを突っ切って
救急車到着口に向かって足早に歩きながら
ぼやいた
「でもこの病院は看護師の副業は
禁止されているから病院に
バレたらクビになるわよ 」
加奈子は渋い顔で優樹菜を睨みつけて言った
「それはわかってるけど・・・・
でもあの大家にはもう我慢がならないの
あなたも知ってるでしょう? 」
「大家って前に聞いた時は
おばさんって言ってなかった?
たしか・・・
とても良くしてくれるって?
あなたのアパートはこの病院から近いし
とても環境は良いと思ってたけど?」
優樹菜が顔をしかめる
「最初はそうだったんだけど…
その息子が帰って来てるのよ
会社員だったんだけどこのご時世でしょ?
仕事を辞めて親の管理職を引き継ぐだか
なんだかで・・・
大家のおばさんが息子を連れて挨拶に来た時から
もう・・・なんていうか・・・
息子の私を見る目つきが気持ち悪いったら・・・
それに母親の大家さん私に何て言ったと思う? 」
加奈子は笑って言った
「なんて言ったの?」
「最上階の広い部屋をうちの息子と
住んだら家賃をタダにしてあげるって
ああ・・
今思い出しても鳥肌が立つわ」
「ええ?んでその息子は?どんな感じなの?」
「いわゆる…
なんか・・・・オタクっぽくて
気持ち悪いのよ!」
「ひえ~!絶対ごめんだわ!」
二人は肩をすくめて
悪寒が走るのを必死になだめる仕草をした
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