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失意に暮れ、美香も先輩もいない珈琲研へ行く気にもなれず、私もサークルを辞めた。
おかげでバイトと勉強に集中することができたのは、ある意味仕方のないことだった。
他の友人から別のサークルに誘われたけど、もうあんな思いはしたくなかったし、人間関係に疲れたのもあって入る気にはなれなかった。
それから美香とはしばらく疎遠となりお互い気まずくなっていたけれど、私のせいでこんなことになったことが申し訳なくて、陵介先輩と二人で美香のところへ行き必死に誤解を解いた。
何度もしつこく追いかけ回したおかげで、美香への誤解もようやく解けてくれた。
その時はお互い泣きながら謝り合った末、また元通り友達に戻ろうと抱き合ったものだ。
陵介先輩も同じように必死に誤解を解き、よほど好きだったのか何度も何度もアプローチして、晴れて二人は付き合うようになった。
私はといえば、昂良先輩と連絡が取れないまま。
陵介先輩にも色々探りを入れてもらったけれど、学部が違うことやサークルも辞めたせいで余計に連絡がつかず、誤解したまま消息不明で時間だけが過ぎていった。
「千春ちゃんごめんな……、なんの力にもなれなくて」
「いえ、いいんです。陵介先輩のせいじゃないんで」
陵介先輩は自分だけが上手くいったことに罪悪感を感じたようだけど、私は二人がちゃんと付き合ってくれたことにホッとした。
もちろん悲しくないわけではない。
昂良先輩に誤解されたまま会えなくなってしまったのは、悲しいというより辛かった。
何も弁解させてもらえない会えないという、胸の張り裂けそうな気持ちを抱えたままずっと過ごすのは、メンタルが朽ち果てそうなほど本当に辛くて苦しかった。
その後も先輩が卒業するまで機会があれば聞いて回ったりもしたけれど、それでも分からずじまいのまま無情にも時は流れていった。
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