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俺と同じどうぶつのヤツがいたら、そいつと全く同じ思考と行動をして、全く同じ人生をたどることになるはずだ。
そう言ったらルイは、そこはそれぞれの持って生まれた性格とか、環境が違うからと言って、俺の前にスマホの画面を見せてきた。
それで占う意味あるのかと、疑問しか浮かんでこなかったが、その画面を見たらげんなりして、反論する気力も何もなくなった。
そこには俺のどうぶつさんが映っていたが、これまた微妙なチョイスで力が抜けた。
ガックンにぴったりだよなんて言って、ルイが笑うので、その憎たらしい口に食べていたパンを突っ込んでやりたくなった。
「俺はそんなの信じない。人間と動物を一緒に考えるなんてセンスなさすぎ」
その時、俺は確かにそう言った。
そりゃもっとカッコいいどうぶつだったら気分も違ったかもしれない。
生まれてから今まで、目立たず地味で物陰でコソコソ生きていた俺を象徴するようなどうぶつだったので、頭にきたのは確かだ。
だって考えられないだろう。
まさか、みんなが盛り上がっている中、一人でこっそり批判していたからって……
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