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こんな世界、冗談じゃない。
ありえない。
自分はなんでこんなところにいるんだ。
もう、何度も自問自答して、壁に頭をぶつける勢いで元に戻れと願った。
しかし、世界は元に戻ることなく、俺は変な俺のまま変わることがなかった。
「……行ってきます」
玄関の鏡に映る自分の顔の目元が、少し黒いような気がして、またブルブルと頭を振ってからドアを開けて外へ出た。
地味で暗い隠キャとして、ごく平凡に静かに生きてきた。
そんな俺がなぜか、気がついたらありえない世界に飛ばされていた。
時間軸は同じだ。
だけど、今まで生きてきた世界と似ているようで、全然違う別世界。
ここは、俺がバカにしたどうぶつさん占いと、人間が融合したパラレルワールド。
この話は、ありえない世界に来てしまった俺のサバイバルライフであり、その先に恋愛まで待ち受けているというドタバタ劇である。
へんてこな世界でどんな出会いが待ち受けているのか、この時の俺には想像もできなかった。
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