パンツ問題その3(イチジクの葉でつくるもの)

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パンツ問題その3(イチジクの葉でつくるもの)

<イチジクの葉っぱはパンツの代用品になるのか問題> 例のアダムとイブの下半身をかろうじて隠す葉っぱのことにも言及している 127P 両人(アダムとイブ)は恥部をそれぞれたった1枚のイチジクの葉で隠している。 この文の前段では、筆者の幼少期、キリスト系幼稚園のこどもたちが、葉っぱ1枚がどのように装着されているのか、素朴な疑問から章がはじまっている。 しかも、こどもたちが自分たちで、ソロテープやのりで実験までしているのがすごい! 132P 筆者は日本聖書協会発行の文語訳にあたっている。 「無花果の葉を綴りて裳をつくれり} 代表的現代語訳 「いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた」 本文ではラテン語訳とロシア語訳が続く。 次に英語訳だが、8つの例文をあげている。 結果として イチジクの葉は複数形、縫い合わせたという点では一致している。 ただしそれで出来上がったものについては(覆うもの)(まきつけるもの)(腰回りをおおうもの)(腰帯・ベルト) (エプロン)(エプロン風の腰巻)もある。 筆者の見解としてこうある。 1365P 筆者は深作光貞氏の名著に出会って 少数派のエプロンのほうが正しい訳なのではと思いはじめている。 そもそも人類の衣服は呪術的な目的でウェストに巻かれた紐からはじまった と地球各地に残る遺跡や現存する未開人の習俗から類推する・・ <考察> すごいですねぇ・・探求の仕方が・・言語学、民俗学の幅広いフィールドでとらえようと調べているのですから。 結果、紐を腰にまいて、複数のイチジクの葉をたらしたという結論になっているのですが、 135p引用 「紐衣の前方になぜ植物の葉をはさみ、つるすといえば、前述のとおり、聖なる葉で悪霊や邪気の侵入を防ぐための呪術的儀式である」 「衣の文化人類学」PHP研究所 恥ずかしいというより、呪術的意味合いがあったのですね。 楽園追放だから、身を守るために、なんとかせねばならんとふたりで知恵を絞った結果が「無花果の葉を腰につける」ことだったわけですか。 まだ続きます・・(^///^)
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