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イザナギとイザナミの初めてのこども
江本先生の続きです。
90ページ引用
「イザナギとイザナミの最初の子は骨無しの水蛭子(ヒルコ)だったので、葦船に入れて流した。」
古事記の記述
江本先生の論では「水蛭子」は異常妊娠・胞状奇胎を指す。
胞状奇胎は腫瘍化するゲノム異常で、アジアに多い。
また手塚治虫氏の「ブラックジャック」にも取り上げられている。
24ページ引用
「神社の形態は胎児を宿した子宮と考えると、神社で安産祈願する理由がわかる。」
「鳥居は「これから先は女性の最も大事なところ、魂が宿り新しい命が誕生する聖域」という結界を示したランドマークであろう。
24ページの図には
参道は産道
しめ縄はさい帯
社殿は子宮
神宝である鏡は胎盤
勾玉は胎児
考察
確かに勾玉は胎児に似ているし、へその緒については32ページに実物のへその緒の写真がのっており、しめなわのよじり方とよく似ています。
古代も現代も出産は大変で、危険を伴い、喜びをもたらすものです。
新しい命を生み出すために、自分の命を犠牲にした女性も多かった事にも心を留めねばならないと思います。
江本先生は産婦人科という専門家の立場から、歴史の新しい視点で、
かつアカデミックに、多方面の資料文献を引用し、論述されています。
このような本に出合えるのも、図書館に出張る醍醐味です。
ちなみに江本先生は、卑弥呼の後継者の13歳の少女は、チベットのダライラマの選び方と同じように選ばれたのではないかと書いてあります。
その記述を見て・・思い出したのですが・・
確か、ネパールのクマリも月経前の少女が選ばれる女神です。
月経がはじまると、降板するのですが、現在もこのような生き女神様が存在することもすごくないですか?
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