□Epilogue〜エピローグ〜

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「すごく似合ってる。……本当に、今までで一番美しいから、桃子」 「千歳も……タキシード、似合ってる。 惚れ直してしまいそうだよ」  タキシードを着た凛々しい表情がまた、たまらなく美しく見える。まるでモデルみたいだ。 「それは俺も、同じ意見だ」 「遥陽、どう?パパもママも似合ってる?」  ベビーカーに座る遥陽に問いかけるが、遥陽はキョトンとした顔をしている。 「そっか。まだ分からないか」 「当たり前だろ?まだ赤ちゃんだからな」 「そりゃそうか」  でも遥陽にもウェディングドレス姿を見てもらえて、私は満足だ。  将来私たちのウェディングフォトを見て、遥陽は「ママ、キレイ〜」とか言ってくれるかな?とか、想像してしまう。 「どうした、ニヤけてるぞ?」 「えっ、ニヤけてた?」 「ニヤけてた。なに想像してた?」  千歳にそんなことを聞かれると、さっきのことを話すのはちょっと恥ずかしいような気もする。 「べ、別に何でもないわよっ」 「出た、ツンデレ。今日という日にもツンデレかよ、お前は」  千歳は飽きれたような表情を見せるが、私は「そ、そんなことないわよ」と千歳に言うが、千歳にはバレている気がしてならない。
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